# 実行の軌道修正

> エージェントが作業している最中に修正を送ります。何を変えられるのか、いつ反映されるのか、軌道修正の回数を使い切ったらどうなるのかを説明します。

**軌道修正**とは、まだ進行中の[実行](/ja/docs/work/runs/)に修正を送ることです。エージェントは次のステップでそれを取り込むので、修正にかかるコストは実行全体ではなく1ステップ分で済みます。

## 使いどころ

実行が間違った方向に進んでいると気づいた、その瞬間です。うまくいっていない実行が終わるのを見届けてから何が悪かったかを説明すると、その間に行われた作業がすべて無駄になります。しかもエージェントは、あなたが見ている前で集めたコンテキストを、もう一度組み立て直さなければなりません。

良い軌道修正は短く、直したい点がはっきりしています。

- 「今週の分だけ。1か月分全部じゃなくて」
- 「ニュースレターは飛ばして」
- 「文章じゃなくて表で書いて」
- 「検索はもういいよ、もう十分集まってる。要約だけして」

## 仕組み

実行中に入力欄に入力して、送信します。ほかにすることはありません。実行中に送ったメッセージは、新しいターンではなく軌道修正として扱われます。

エージェントはいま行っているツール呼び出しを終えてから、次のステップを決める前にあなたの修正を読みます。軌道修正の反映が1アクション遅れて見えることがあるのはこのためです。すでに進行中の呼び出しはキャンセルされません。

## 軌道修正で変えられること、変えられないこと

| 変えられること | 変えられないこと |
| --- | --- |
| エージェントが次にすることの方向を変える | すでに実行されたツール呼び出しを取り消す |
| タスクの範囲を狭める、または広げる | この実行のモデルやプロンプトを変える |
| 出力の形式を変える | 操作によってすでに削除されたデータを復元する |
| 検索をやめさせて回答させる | 承認された操作ですでに送信されたメールを取り戻す |

取り消せない操作を防ぐのは、軌道修正ではなく[承認](/ja/docs/work/approvals/)ゲートです。「それはやらないで」を伝えるための仕組みはこちらで、操作の後ではなく*前*に働きます。

## 軌道修正の回数を使い切ったとき

1つの実行で受け付けられる軌道修正の回数には上限があり、既定では5回です。実行をやり直さずに延々と方向転換し続けることを防ぐための仕組みです。

上限に達しても、メッセージは失われません。通常のフォローアップメッセージとして届けられ、実行が終わった後に処理されます。そうなったときは、会話にその旨が表示されます。

<Aside type="tip" title="繰り返される軌道修正は、プロンプトの不具合です">
  同じエージェントに毎回同じ修正を送っているなら、それは[システムプロンプト](/ja/docs/build/system-prompt/)に書くべき内容です。軌道修正で直せるのは1回の実行、プロンプトで直せるのはすべての実行です。
</Aside>

## 制限事項

- 既定では、1回の実行につき5回まで軌道修正できます。
- 軌道修正は、送った先の実行にだけ適用されます。プロンプトや[メモリ](/ja/docs/capabilities/memory/)に入れない限り、次の実行には引き継がれません。
- 軌道修正はチャット画面で使えます。[ルーティン](/ja/docs/automate/routines/)や[チャンネル](/ja/docs/automate/channels/)から始まった実行は、あなたの目の前で動いているわけではないため、軌道修正の対象になりません。
- すでに進行中のツール呼び出しは、修正が読まれる前に完了します。

## 関連項目

<CardGrid>
  <LinkCard
    title="実行"
    href="/ja/docs/work/runs/"
    description="実行とは何か、進行中の実行をどう読むか。"
  />
  <LinkCard
    title="承認"
    href="/ja/docs/work/approvals/"
    description="取り消せない操作を、実行される前に止めるゲート。"
  />
  <LinkCard
    title="テストと改善"
    href="/ja/docs/build/iterating/"
    description="繰り返し行う修正を、より良いエージェントづくりに生かす。"
  />
</CardGrid>
